席替えをした。
一番前でしかも真ん中。
センセイの目の前で、授業中に親友の未夏への手紙が書けないのが不服。
でも…隣は最高だった。

   

―私の片想い中の上田竜也くん。通称・たっちゃんw
たっちゃんはクラスでもあまりはなさなくて『無愛想』で有名。
それは『愛想の良すぎる』中丸くんといつも一緒にいるから、そう思われちゃうのカモ。。。

中丸くんとたっちゃんは幼なじみ。
そして、私とも幼なじみである。

中丸くんはダレとでも気軽に話せる。
しかし、たっちゃんは…なんかムリしてる??

    中丸くんを夢中にさせるもの、
     それを奪わないように必死になってない?

もちろん中丸くんはそんなたっちゃんに気づいてない。
でも、私は毎日たっちゃんのこと見てるからその思いがよくわかった。
こんなんでいいの?って思ったけど、それほどたっちゃんが中丸くんを大切にしてるってことにしておこう。

「たっちゃんと隣になるの初めてだね」
私はそういって手を差し出す。
『今時握手?』と思ったのか…たっちゃんはためらいつつシカトする。

小さい頃はいつも二人で…たまにやっかいなヤツがいたけど、仲よく話してたのに。

その後も私はなんどもたっちゃんに話しかけた。
でも相手にしてくれない…。

「元々クールキャラだってのは知ってるけどさ…」

私はたっちゃんに不満を覚えた。
でも、それもこの日の放課後、違うキモチになった。




「上田、おまえさどう思う?」


私が部活に向かう途中、部屋から聞こえた言葉。
私は思わず聞き耳をたてる。
「オレ、のコト好きなんだよ」
思いがけない中丸くんの言葉に私は驚いた。
?別にどうも思ってないよ」
たっちゃんがやっと口を開く。
「だよな!シカト状態だもんな。でも…」
中丸くんはなにかいいかける。
たっちゃんはその言葉を遮っていった。


「協力する」


私はショックだった。
たっちゃんが好き。でも、たっちゃんは中丸くんを応援してる。
複雑な心境だった。
とにかく部活に走った。
忘れたかったから…
せっかく隣になれてもシカトされてたのは、たっちゃんが中丸くんのキモチしってたから。
だから…。。。


次の日、私の周りは思い空気がはりめぐっていた。
たっちゃんと顔が合わせられないッ。

        …気まずい。


2校時のチャイムが鳴り終わったとき、中丸くんが私のところに来た。

、放課後さぁ教室にいて?」

そういわれてとまどったけど…

放課後。

教室にいた。

だれもいない教室で一人。時計の音が響き渡る。
そこへ中丸くんが入ってきた。
そして私の前へ立った。
「オレさ、のコト好きなんだけど、、付き合ってください!」
 …予想通り。
「ごめん…」
私がうつむきながらいうと、中丸くんはいった。
「わかってる。は上田が好きなんだもんな」
「!?」
「みてればわかるし。が上田に一生懸命なトコ」
私の目には涙がうかんできた。
「うん…ごめ…」
「ごめんならさっき聞いたしw」
中丸くんはそういって私の頭をポンとなでる。
と、そのトキ



ガラガラ…



急に教室のドアがあいてたっちゃんが入ってきた。

「え?」
私は頭の中が真っ白状態。


「聞いた?」
中丸くんがたっちゃんにいう。
「だから言ったジャン。昨日…」
「え?なんのこと?」
話がさっっぱりわからない。
てか、聞かれた?

は?

えええぇぇぇ!!


私が一人パニクってると中丸クンがにやにやしながら話してきた。
「昨日の放課後に上田と話してたんだよ」
それは聞いた。
でも、詳しくは聞き取っていなかった。
逃げたしww
は上田が好きなんだってコト」
放心状態。
自分から告白したかったのに…。

そう思うと再び涙腺が緩む。
そしてまた頭をポンとなでられる。
しかし、それは中丸クンの手じゃなかった。
顔を上げると、たっちゃんがそばにいた。
「ずっとごめん、のキモチに気づいたら急にドキドキしちゃって」
たちゃんが苦笑いしながら言った。
のキモチは席替え前から知ってたし、中丸のコトも」
だから…また無理してたの?
「中丸には勝てないと思って黙ってた。だからオレがを好きってことも気づかれないようにしてた。…ごめん」
一言、一言を一生懸命につないでいく。

…ん?まって?
「いまなんて?」

のコト好きなんだ」

たっちゃんはもう一度いった。
女の子みたいに少しほっぺが赤くなってたのは私の見間違えでしょうか?


あの日のことは今も覚えてる。
あの席替えはチャンスをくれた。
二年がたったいま、これから席替えが行われる。
そして…
隣にはあのときより2年分成長した私の彼氏さんが机を寄せてきた。
しかも以前のクールなたっちゃんじゃなくて…
笑顔いっぱいのたっちゃんが…。。


*作者の言葉*
ありさです。
夢音にかわって作者の言葉かかせてもらうけど…
キャラ変更前ってこんな感じでしょうかね?
ありさは最近の上田くんしか知らないので…苦情とかほどほどでオネガイします。
中丸くん微妙な役割、可哀想とかおもった。
でも、中丸くん部分は夢音・管理ですから。。
そんな感じでこれからもヘボ小説よろしくねvV