夢のような毎日を送りたい!
自分のやりたいコトをのんびりやる。
隣には大好きなヒトがいて…
 優しく囁いてくれるの。
「大好きだょ」って…



でも、そんなクサイドラマみたいなことありえない。
現実はテストに追われてる自分。
隣にはダレもいない。
悲しい人生だょ…

、家庭教師のセンセイが来てくださったわよ」
階段下でお母さんの声がした。
今日からだっけ…家庭教師くるの。
今年、受験生の私を心配した親が勝手にとった手段。
塾が嫌な私にとってはまだ良い方だけど…
部屋に二人っていうのが少し嫌。[結局どっちもやだってコトw]
キモイヤツだったら最悪ぢゃん?

私の夢は壊された。
隣が家庭教師。
休む間なく勉強。
コンコン…
考えてるうちにきちゃったよ。
どうせろくな顔してな…
「!?」
「失礼します」
……前言撤回。
「初めまして、小山と申します」
すっごいかっこいい。
ホントにこの人が?
「は、初めまして」
私は微妙に声が震えた。
そんなことには気が付かず
「じゃぁ数学からね」
と、勉強がはじまった。
問題を解いている間に私はチラッとセンセイを見た。
きれいな肌。
少し垂れ目の優しそうな瞳。
かたっぽで小さく光ってるピアス。
「夢?」と思ってしまうコノ時間に私は頬をツネった。

「できた?」
数分後、センセイが様子をみてきた。
「え?あ、はい」
そういってテキトーに数字をあてはめただけのテキストを渡す。
センセイは採点をしながら呟いた。
ちゃんは数学苦手?」
「あ、まぁ一応」
急な質問に変な文法で答える。
すると、センセイは笑い出す。
「なに硬くなってんの?」
それからテキストを返して言った。
「上下関係気にしなくていいよ、だから普通に話そうよ」
私はアハハと作り笑いをしてみせる。
「それと、センセイじゃなくて慶ちゃんでいいし」
「慶ちゃん?」
「そっ!オレの名前“慶一郎”だから」
こんなんでいいんですか?
見たことない、こんなヒト…
そう思いながらもいつのまにか私は本当の笑顔になっていた。
「さて、勉強再開しよっか」
「はい!」
こうして慶ちゃんとの週二回の勉強が始まりました。

それから二年経った今…
「慶ちゃん10分遅刻です」
公園の時計台下で私が意地悪に言ってみせる。
最近よく「友達」としてお出かけしてます。
年の差も4つしかないし、ホントはデート感覚なんだけどねw
、最近ケチになったな」
慶ちゃんも今では「」って呼び捨てしてくれます。
もう家庭教師と生徒じゃない。
ただの友達。
でも、そのうち「恋人」って関係になってみせる!

夢の毎日を実現したい!
自分の行きたい場所とか行ってゆっくりする。
隣には慶ちゃんがいて…優しく囁いてくれるの。
「ずっと一緒だよ」って…。

                    −END−

*作者の言葉*
慶ちゃんて大学生だからセンセイ向きかもとか思ってかいてみました。
短編のくせに長いしw
最後は一気に書いちゃったから駄作中の駄作ですo
みてくれてホントにありがとうですw